📒ゆるい自然農|はじめに

今回は、私が2019年から市民農園の一角をお借りして挑戦を続けている「自然農」について、お話ししてみたいと思います。

自然農を始めたばかりの頃は、「不耕起(耕さない)、不施肥(肥料を与えない)、無農薬」という言葉の響きから、どこか「放っておいても自然の力で野菜が育つのではないか」という甘い期待を抱いていました。しかし、実際にやってみると全くそんなことはなく、最初の数年間は失敗の連続でした。

周りのベテランさんたちが慣行農法(一般的な耕して肥料を使う方法)で青々とした立派な野菜をたくさん収穫している中、私の畑の野菜は何だか弱々しく、実も小さなものばかり。はたして今やっている方法は正しいのだろうか、と何度も自問自答を繰り返してきました。

そんな未熟な私が、試行錯誤の末にたどり着いた「肩肘を張らない、ゆるい自然農」への想いや、これからこのブログで発信していきたいロードマップについて、まとめてみました。皆さんのこれからの菜園ライフの参考になればと思っています。

目次

私が自然農に憧れたきっかけと、現実の厳しさ

そもそも、私が自然農に興味を持った大きなきっかけは、木村秋則さんの「奇跡のりんご」の話に深く感動したことでした。8年近くもの間、無農薬・無肥料栽培に挑戦し続け、りんごの木が一度も花を咲かせず実もならないという絶望的な状況の中、木村さんは自生する野生のドングリの木に目を留めます。農薬も肥料もない山の中で、どうしてドングリの木は青々と葉を茂らせているのか。そこから自然本来の仕組みと土の力に気づき、9年目にようやく奇跡のりんごが実を結んだというエピソードは、私の心に強く残りました。

「自分もこんな風に、無農薬で健康的な野菜を育ててみたい」「いつかは種を自分で採る(自家採種)ような、持続可能な自給自足の真似事をしてみたい」そんな憧れを持ってスタートした私の自然農ライフ。しかし、現実はそう甘くありませんでした。

自然農は、ただ放置するのとは違います。むしろ逆で、野菜の状態を常に細かく観察して、必要な時に適切な手助けをしてあげなければ、あっという間に雑草や虫に負けて駄目になってしまうのです。しかも、慣行農法のように「こうすれば確実に育つ」という再現性の高いマニュアルが通用しづらく、教科書通りの絶対的な正解がありません。気候や地域の土質、野菜の品種によって答えが全く異なるため、本当に一筋縄ではいかない難しさがあります。

歳を重ねても続けられる「ゆるさ」と「省力化」が私のスタイル

私が利用している市民農園の土は、水を含むと重くなり、乾くとカチカチに固まってしまう「粘土質」です。周りの方々が一生懸命スコップで土を耕している姿を見かけますが、それは本当に大変な重労働です。小型の耕運機を持ち込むのも面倒ですし、何より「この先、歳をとってもこの重労働をずっと続けられるだろうか?」と考えたとき、私には少し難しいなと感じました。

そこで行き着いたのが、耕さないことで土の生態系を守りつつ、自分の体への負担も減らす自然農のやり方です。目指しているのは、1日1~2時間くらいの無理のない農業作業で維持できる、持続可能な菜園です。

そしてもう一つ大切にしているのが、ガチガチの「ゴリゴリ自然農」に縛られないという点です。ルールを厳しくしすぎると、収穫ゼロで1年を棒に振ってしまったときの精神的なダメージが大きすぎて心が折れてしまいます。そのため、私は「ゆるめの自然農」をモットーにしています。種がうまく育たなければ必要に応じて新しい種を買いますし、種まきからのリカバーが間に合わなければ苗を買って植えることもあります。それくらいのゆるさを持っておく方が、結果的に楽しく長く続けられるのではないかと考えています。

「私なりの」自然農をブログに残す

自然農の難しさは、試行錯誤のチャンスが「1年に1回」しか巡ってこないことです。それでも、失敗を繰り返しながら五感を研ぎ澄まして畑を見回していると、だんだんと植物たちが求めていることや、生命力の微差が感覚的に分かるようになってきました。その小さな変化に気づけた瞬間、まるで自分が自然の一部になれたかのような不思議なやりがいを感じます。最近では、野菜ごとにどう育てればよいかが少しずつ見えてきました。

まだまだ自信を持って「これが正解です!」と言えるレベルではありませんが、これまでたくさん失敗してきた経験こそが、同じように自然農を志すどなたかの役に立つのではないかと思っています。そこで、私の頭の整理も兼ねて、これからこのブログで以下のようなテーマに沿って、少しずつ実践記録を記事にしていこうと思っています。

【準備編】

  • 道具
  • 畝立て(レイズドベッド)
  • 簡易育苗ハウス
  • 専用防虫ネット

【実践編】

  • 栽培計画(育てやすい野菜・品種選び、リレー栽培)
  • 緑肥作物、草マルチ
  • 土作り(エアレーション、必要なら資材投入も)
  • 育苗、植付+防虫ネット
  • 畑巡回(野菜の状態・土の湿り気確認)

【対策編】

  • 大きく育たない(よ~く観察する、葉っぱの色、補い)
  • 食害にあう(防虫ネットで幼苗保護、追い蒔き、予備苗)
  • 雑草に負ける(こまめな株元の草刈り)
  • 病気になる(適期栽培、複数植付→良い株だけ残す、諦めも肝心)
  • 発芽しない(適期に多めの種まき、水分管理)

【その他】

  • とても参考になる自然農のYouTuberさん
  • とても参考になった自然農の本
  • 自然農専門家としてのAI

自分だけの「自然農」を楽しんでみませんか

自然農の世界は本当に奥深く、正解が一つではないからこそ、自分なりの工夫を試す楽しさに溢れています。このブログに書いていく私のやり方も、皆さんの地域の気候や土の状態によっては、うまく当てはまらないことがあるかもしれません。

ですが、それも含めて「自分の畑ではどうだろう?」と実験するように、皆さんもご自身なりのゆるい自然農を実践してみていただけたら嬉しいです。私の試行錯誤の記録が、皆さんの手探りの菜園ライフを照らす小さなヒントになりますように。

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