
これから自然農を始めようと思ったとき、「どんな道具を揃えればいいんだろう?」「最初から全部買い揃える必要があるのかな?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
私自身、形から入りたいタイプということもあって(笑)、最初は色々と買い込んでしまいました。ですが、実際に畑作業を続けていくうちに気づいたのは、「実は使わない道具も結構多い」ということです。あれこれ買い揃えても、結局毎回手にする相棒のような道具は決まってくるんですよね。
最初から全部をフルセットで揃える必要はありません。まずは本当に必要な基本の道具だけを手に入れて、作業を進めながら「これがあったら便利だな」と思ったタイミングで少しずつ買い足していくスタイルが、無駄もなくて一番おすすめです。
今回は、私が実際に使ってみて「これは絶対に外せない!」と感じた必須アイテムを中心に、私が使っている道具たちや選び方のポイントをご紹介したいと思います。皆さんの道具選びの参考になれば嬉しいです。
まずはこれだけでOK!作業の基本となる「必須アイテム」
自然農をスタートするにあたって、まずは「これだけは揃えておきたい」という必須の道具からご紹介します。
第一に欠かせないのが「作業用手袋」です。土をいじったり雑草を処理したりする際、手を保護するために不可欠です。最初は手にフィットする薄手のものを使っていたのですが、作業しているとすぐに破れてしまいました。結局、少し厚手で耐久性の高いラバーグリップなどのゴム手袋に落ち着いています。
次に、自然農の根幹を支えるのが「のこぎり鎌」です。草刈りや緑肥のカット、頑固な根を切る作業など、最も頻繁に使う相棒です。選ぶ際は「鉄製」か「ステンレス製」かで好みが分かれます。鉄製はこまめに研ぐ必要がありますが研ぎ直しがラクというメリットがあり、ステンレス製は硬くて研ぐのが少し大変な反面、刃持ちが良くサビにくいのが特徴です。ご自身のスタイルに合わせて選んでみてください。
そして、もう一つ欠かせないのが「摘果ハサミ」です。野菜の収穫はもちろん、混み合った枝や茎をカットするのに重宝します。先端が細いものが使いやすいのですが、あまり細すぎると少し太い枝が切れなくなってしまうので、適度な太さまで対応できる汎用性の高いものを選ぶのがコツです。
その他、土に空気を入れるエアレーション作業に必要な「大きなショベル」、野菜の体を支える「園芸支柱(直径16mm程度が適度な強度で使いやすいです)」なども、初期段階から用意しておきたい基本アイテムです。
作業がぐっとラクになる!持っておくと便利な道具たち
必須アイテムに加えて、作業効率や使い勝手を格段に上げてくれる便利ツールもいくつかあります。
畑の周りの硬い土に生えた雑草を処理するときに役立つのが「三角ホー」です。立ち姿勢のまま土の表面を擦るようにして草を切り取れるので、腰への負担がかなり軽減されます。私は車に常備しておきたいこともあり、柄が伸縮する軽量なアルミ製を愛用しています。頻繁に使う方は、柄が固定されているタイプのほうがぐらつかず使いやすいかもしれません。
また、野菜や草の残渣(ざんさ)を処理する際に活躍するのが「押し切り器」です。自然農では「畑で採れたものは畑に返す」のが基本ですが、刈り取った大きな草や野菜の茎をそのまま敷くと、かさばってしまい土になじみません。押し切り器を使って5cmほどの長さに細かく切断することで、そのまま最高の「草マルチ」として敷き詰めることができます。初期費用は少し高めですが、残渣の処理が劇的にラクになるのでとても重宝しています。
その他にも、種まきや苗の植え付け位置をまっすぐ揃えるための「水糸」や、持ち運びに便利な「手箕(てみ)」などがあると、作業がよりスムーズに進みます。
焦らず少しずつ、自分に合った道具を揃えていこう
今回ご紹介した道具をすべて買い揃えると、トータルで約3万円ほどになります。「意外とかかるな……」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。
だからこそ、最初からすべてを完璧に揃える必要はないと考えています。例えば、紐を切るハサミや位置決め用のペグなどは、100円ショップのアイテムで十分に代用できます(ただし、屋外で日光に晒される誘引用クリップなどは、100均のものだと紫外線ですぐ劣化してしまうため、耐候性のある園芸用を選ぶといった使い分けがおすすめです)。
自然農の魅力は、自然の力を借りながら自分のペースでゆったりと野菜を育てることにあります。道具選びも同じで、最初から形にとらわれすぎず、必要に応じて一つずつお気に入りを持っていけば大丈夫です。
私が試行錯誤しながら選んできたこのリストが、これから自然農を始める皆さんのお役に少しでも立てば幸いです。
| 道具名 | 用途・解説 |
|---|---|
1) ゴム手袋 (¥645)![]() | 農作業時の手の保護。 農作業の必須アイテム。耐久性の良いものを選びたい。手にフィットするものは使いやすいのだが、直ぐにダメになるので、結局、耐久性のあるこの手袋に落ち着いた。 |
| 2) ショベル(大) (¥2,220) スコップ(小) (¥430) ![]() | ショベル(大):エアレーションに使う。それ以外には余り使うことがないが、ないと困るもの。 スコップ(小):植え穴を作ったり、ちょっと土をいじる時によく使う。レーキのように、土を均すのにも使う。 どちらも、必須アイテム。 |
3) のこぎり鎌 (¥803)![]() | 草整理、緑肥カット、宿根草根切など。 最もよく使う道具で必須アイテム。ステンレス製と鉄製のどちらを選ぶか。鉄製は砥石で研ぎ直しがしやすい。ステンレス製は硬くて研ぐのが大変だが、刃持ちが良い。 |
4) アルミ伸縮式三角ホー (¥2,747)![]() | 雑草刈り。硬い土や溝を掘るなど。 畑周りの硬い土の上に生える雑草は除去が大変なので、これを使って擦り切ると楽。私は、車に常備したいので、軽量で柄が伸縮できるアルミ製を使っている。使いやすさは、固定柄付きのものの方がよい。 |
| 5) 摘果ハサミ (¥1,811) 事務用ハサミ(¥110) ![]() | 枝・茎や紐の切断など。 農作業の必須アイテム。摘果ハサミは枝・茎を切るのにとても良く使う。先端が細いものが良いが、細すぎると太い枝・茎が切りにくいので、適切なサイズのものを選ぶ。事務用ハサミは、植物以外のもの(ビニール紐など)を切るのに使う。100円均一のもので十分。 |
| 6) ホースリール (¥5,473) じょうろ (¥2,191) | 畑の水やり用。 水やりをする時の必須アイテム。畑全体に水やりをする時は、ホースリールを使用し、部分的な水やりにはじょうろを使う。じょうろは、頻繁に使うので、屋外に置いておくことが多い。耐久性のあるトタン製がよい。 |
| 7) 園芸支柱 (¥948) (φ16, 長さ1500mm ✕ 5本) ![]() | 野菜の支え。 φ16の径のものが、適度な強度があり、使い勝手が良い。必須アイテム。 |
| 8) ダンポール (¥1,380) (φ5.5, 長さ2100mm ✕ 10本 ) ![]() | 苗用支柱としては、60cmにカットし、目印用としては、15cmにカットして使う。カットにはペンチを使う。できるだけ長いものを買うとコスパが良い。 |
9) メジャー(5m)(¥447)![]() | 種まき・植付位置決め用。 |
10) 水糸 (¥101)+ペグ (¥110) +![]() 田引車 (¥3,800) ![]() | 種まき・植付位置を真っ直ぐにする。 簡易的には、水糸と100円均一で売っているキャンプ用のペグで十分使えるが、巻取りや保管が少し面倒。田引車はそれがセットになっていて、巻取りが楽。 |
11) 誘引用クリップ (¥656)![]() | 支柱やネットへの誘引。耐候性のあるものを選ぶ。100円均一で売っている誘引クリップは、紫外線で1年も持たない。 |
12) 押し切り器 (¥9,790)![]() | 残渣や刈り取った雑草の切断。 残渣を処理するための必須アイテム。畑で採れたものは畑に返すのが原則だが、そのままだと嵩張って置き場所に困る。押し切り器を使って、5cm程度の長さに切断すれば、マルチとして使えるようになる。 |
13) ガーデニングシート (¥588)![]() | 刈草・残渣切断時の作業敷。大量の土の移動。 1m角のブルーシートでも可。 |
14) 手箕(てみ) (¥598)![]() | 土、刈草の移動。 農作業でまとまった量の土や刈草を運搬するときに便利。また、収穫物の一時置き場としても使う。 |
(注)価格は、2026年7月現在のものです。また、価格は変動しますので、参考程度にお考え下さい。











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