今まで9回に渡って、マイクロ法人の設立から運営のリアルをご紹介してきましたが、残るは「決算」のみです。これが最大の難関です。ここができるようになったら、マイクロ法人を運営していくのに問題はないと思います。
あくまで、私の決算の事例ですので、このやり方が正しいかどうかは保証できませんが、皆さんの自力決算のご参考になれば、幸いです。後もう少し、頑張りましょう。

決算に必要なソフトウェア
決算の処理には下記の3つのソフトを使います。3つを合計しても、費用は16,200円/年(2026年1月現在)と、Money Forwardやfreeeなどに比べて格段に安いです。
- 🟦円簿会計:法人の正式な電子帳簿。この帳簿で日常的に仕訳を行う。利用料は、ベーシックプランが1年で10,450円(税込)。
- 🟩ニコラ会計:決算用データ出力のための帳簿。普段は使わない。決算時に円簿会計の仕訳データを読込み、決算報告書のデータを作成する。ライセンス料は、2年で3,000円(税込)。
- 🟪法人税申告お助けくん:決算報告書や仕訳データの個別情報から、法人税申告用のデータを作成する。ライセンス料は、1年6ヶ月で8,500円(税込。決算期を2回またげるため実質2年分)。
円簿会計は、クラウド型ソフトで、電子データの証憑管理機能があり、マイクロ法人程度の規模の仕訳をする会計ソフトとしては十分な機能を持ち合わせています。しかしながら、円簿会計はe-TaxやeLTAXに申告する電子データの出力機能がありません。
一方、ニコラ会計は、この電子データ出力機能を持っています。でも、電子データの証憑管理機能はなく、仕訳入力もやりにくい欠点があります。そして、お助けくんは、2つの会計ソフトにない、法人税申告用データを作成する機能をもった格安ツールです。
この3つのソフトを補完的に使うことで、格安で実用的な決算の処理ができるようになります。本当は、円簿会計がお助けくんやニコラ会計の機能を持ってくれれば、一番良いんですけど。有料化になったので、今後のバージョンアップに期待です。
決算の流れ
決算の処理は、下記に示すように多くの手順があり、簡単ではありません。それぞれの手順の中にも確認するべき事柄を理解して進めないと、間違った数値で申告をしてしまうことになり、後で修正申告ということになりかねません。1つずつ、よく確認して進めましょう。
- 🟦円簿会計で、税金以外の仕訳(決算整理仕訳)を全て完了する。
- 🟦円簿会計の仕訳データを🟩ニコラ会計に読み込む。
- 🟦円簿会計と🟩ニコラ会計の貸借対照表、損益計算書が同じであることを確認する。
- 🟩ニコラ会計の仕訳データを🟪お助けくんに読み込む。または、🟦円簿会計の貸借対照表、損益計算書から手入力で🟪お助けくんに転記する(この場合は、手順2, 3はスキップ可能)。
- 🟪お助けくんに基本情報、仕訳データの個別情報を手入力し、法人税申告書を作成する。
- 法人税申告書の内容が正しいか確認する。
- 🟪お助けくんで算出された税金関係の仕訳を、🟦円簿会計に追加する。
- 🟩ニコラ会計の仕訳データがある場合は一旦全削除し、🟦円簿会計の仕訳データを🟩ニコラ会計に読み込み直す。
- 🟦円簿会計と🟩ニコラ会計の貸借対照表、損益計算書が同じであることを確認する。
- 🟦円簿会計と🟩ニコラ会計に「資本等変動計算書」「個別注記表」の内容を記入する。
- これで、正式な決算報告書が完成。内容が正しいか確認する。
- 🟩ニコラ会計の「e-Tax用csv出力」から、e-Taxで提出する決算報告書のcsvファイルを作成する。
- 🟪お助けくんと🔴e-Taxソフトを使って、手順12のCSVファイルを組込んだ、法人税申告書のe-Tax用データを出力したのち、🔴e-Taxソフトで、データを送信し、必要なら、納税する。
- 🟪お助けくんと🟡eLTAX(PCdesk)を使って、eLTAX用データを出力したのち、🟡eLTAX(PCdesk)で、データを送信し、納税する。
各ツールとデータの流れ
決算で使うツールとデータの流れは下記の図のようになります。スタートは、円簿会計の仕訳データからです。正式な帳簿はあくまで円簿会計で、お助けくんやニコラ会計は、決算の申告データを作成するためのツールという位置付けです。全体像を把握してから、それぞれの手順を実施すると理解しやすいと思います。

※このスキームには前提があります。「はじめに」も合わせてお読み下さい。

